おいしい理由

ごはん屋さんで、オープンキッチンのカウンターに座るのが好きです。
何の迷いもなく、するするとおいしいものが作られていく、
その熟練した手元を眺めていると、自分もできるんじゃないかという妄想にかられます。

先日も千疋屋パーラーで、「プリン・ア・ラ・モード」や「スペシャルパフェ」、
私のたのんだ「桃パフェ」が次々と途切れなく作られていくのを、
おなじくカウンターに座っていた小学生の女の子と共に、釘付けになったのでした。

眺めるのは得意ですが、作るのは苦手な私が、
はじめて、お料理教室に行ってみました。
1年ほど前、たまたま友達と入ったイタリアンのお店で、
シェフが開催している教室のことを教えてもらったのです。

その日のメニューは◎フォカッチャ、◎あさりの白ワイン蒸し、◎フレッシュトマトの冷製パスタ。
アサリとパスタはなんとかなりそうですが、フォカッチャは…

まずはシェフがお手本を見せてくれます。
フォカッチャの生地も楽しげにコロコロとまとまってゆきます。
が、いざ自分がやってみると、生地は手にくっつくばかり…
「リズミカルに！」というアドバイスをいただくも、思うようにはいかないのです。

…最終的にはシェフの手をお借りしつつ、おいしく仕上がりました。







試食の時間は、その日のお料理に合うワインも購入できたりして、
皆さんわいわい賑やか。

お隣のチームのおじさまの、
「おいしい料理がこんなに楽しく作れるなんて、知りませんでした！」
とのお言葉に、シェフは
「楽しいからおいしいんですよ！」

…すてきです。いかにもイタリアンです。

kana